番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

白血病

今日のドクター

日本血液学会認定血液専門医
根来英樹先生

病気説明

白血病とは血液を造る細胞に、何らかの原因で傷が付くことによって起こる『血液のがん』と呼ばれるものです。
通常血液は、酸素を運ぶ赤血球と、体内のばい菌を殺す白血球、そして傷口などの出血を止める血小板から成り立っています。血液は骨髄の中で造られますが、骨髄の中にある血液を造る『幹細胞』が『がん化』して異常をおこし、正常な血液を造られなくなり、白血病が起こります。

意外と知らない?対処法
白血球の数だけでは決まりません
白血病は単純に白血球の数で決まる病気ではありません。通常、白血球の数は3000~8000ぐらいは正常とされていますし、体内のばい菌を殺す為に白血球が増えていることも考えられます。
白血病は正常な血液が造られなくなる病気ですが、正常に機能しない白血球が増えることで、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなったり、赤血球の数が減ることで貧血や息切れをしやすくなったり、血小板が減ることで、あざが出来やすく鼻血が多くなるなどの症状が現れることがありますので、気になる症状があったら早めに医療機関を受診するようにしてください。
医学は日々進歩しています
白血病は、数十年ほど前は『不治の病』とされるほどの病気でしたが、現在は抗がん剤の進歩もあり、約4割の方が治っている病気です。
白血病の治療は通常の『がん』のように手術が行えるわけではありませんので、点滴にて抗がん剤を投与する事になります。骨髄移植が必要になる事もありますが、抗がん剤は『悪い細胞を殺す』事につながり、骨髄移植は『移植された正常な白血球の免疫の力で悪い細胞をやっつける』ことにつながります。
白血病の治療はどんどん進歩していますので、現在は決して治せない病気ではありません。
まとめ
白血病は血液の『がん』ですが、他の『がん』と違って治る事を目指して治療を行う事が出来ます。現在、治療されている方も勇気や希望を忘れず、一緒に頑張りましょう。
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