番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

副鼻腔炎

今日のドクター

日本耳鼻咽喉科学会
福井県地方部会
小嶋章弘先生

病気説明

副鼻腔炎とは副鼻腔といわれる鼻を取り囲むようにして存在する空洞に炎症がおき、膿が溜まっている状態の事を言います。私たちの顔面の骨は軽くて頑丈な構造を保つ為に一部空洞になっており、これらを総称して副鼻腔と呼んでいます。そこに炎症を起こして膿や粘液が溜まる事で鼻汁、鼻づまり、臭いが分からなくなったり、酷くなると額や目の奥の痛みを引き起こします。風邪症状の後に急激に症状が現れるものを急性副鼻腔炎、慢性化しているものを慢性副鼻腔炎(蓄膿症)と言います。慢性的に副鼻腔炎があると手術が必要になる場合もありますので、注意するようにしてください。

意外と知らない?対処法
アレルギー性鼻炎の方は副鼻腔炎に注意してください
花粉症やアレルギー性鼻炎の方は鼻汁が多く、かつ溜まりやすい為、副鼻腔炎になりやすいと言えます。慢性副鼻腔炎は、かつては副鼻腔に膿がたまる事から蓄膿症と言われていましたが、生活環境が改善し医療状況も進歩した現在では、膿がたまる副鼻腔炎よりもアレルギー性反応物質や好酸球を含んだ鼻汁、鼻ポリープなどを伴う副鼻腔炎が増加してきました。副鼻腔炎は現60%~70%の方が内服や通院で治ると言われていますので、アレルギー性鼻炎の治療と共に、主に耳鼻咽喉科で治療を受けると良いでしょう。
子供の頃は風邪を引いた後に副鼻腔炎になる事があります
私たちの顔面の骨にある空洞は成長して行く過程で発達、形成されていきますので、子供の頃は副鼻腔炎にならないと思われている方が多いのですが、子供は風邪の後に細菌が副鼻腔に入りやすいため副鼻腔炎になりやすいと言えます。副鼻腔は額や目の奥にありますので、大人ほど頻度は高くないですが、額や顔前面の痛みを訴える事がありますし、溜まった鼻汁が細菌と一緒に喉に流れ、長引く咳や中耳炎を繰り返す原因にもなりますので、このような症状のある方は、副鼻腔炎も疑いレントゲンなどの検査を受けるようにして下さい。
まとめ
副鼻腔炎は意外と自分では気付きにくい病気になりますが、風邪を引いた後などに咳や鼻水が長く続く場合、副鼻腔炎も疑い医療機関で相談をするようにすると良いでしょう。
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